コラム「先代の治療論」

のんびり足湯で元気になる!

足湯はぜひ続けてほしい健康法のひとつです。
43℃のお湯を洗面器に入れ、両足を3~5分温めます。ただこれだけのことなのですが、このときに 足の様子をしっかり観察します。体調が良いときには3~5分で両足が赤くなるものです。ところが、調子があまり良くないときには、片足しか赤くならなかったり、両足とも赤くならないことがあります。その意味するところを、 まとめてみます。

●左足が赤くならない
泌尿器系の疲れがあると考えられます。
汗をかいているときに冷房のきいた部屋に入ったり、風に当たったりして体を冷やしてしまっています。
喉の風邪をひく前兆のこともあります。

●右足が赤くならない
消化器系の疲れがあると考えられます。
ここのところ、食欲が湧かないか、逆に食べすぎが続いている、夜遅くまで起きていて夜食をとることが多いのではないでしょうか。
かなり不調であれば、43℃の湯温であってもさほど熱く感じられないなど、足湯で体調を感じ取ることができます。

ここでちょっと心に留めておいてほしいことがあります。
足湯はのんびり、うとうととやってほしいのです。

間違っても「健康にいいからやるんだ」とか「病気にならないためにやるんだ」などと気構えないことです。「こうでなければ」「やらなくては」という思いがあるかぎり、余計に思うようにはいかないことが多いのです。 理想的なのは、居眠りをするときのように、何も考えずポカーンとしている状態です。
このポカーンという「間」が体にとって大切なのだということを頭に入れておいてください。

現代人にはこの「空白の時間」がなかなか持てません。
頭の中はあまりにも忙しすぎるのです。

足湯して両足が赤くならなかったら、赤くならないほうの足を洗面器の中に入れ、再びお湯を注いで赤くなるまで続けてください。
足湯に併用して、 ミラクル体操(健笑苑オリジナル体操)、二段式呼吸法などをすれば、一年中役立つことでしょう。