コラム「先代の治療論」

体はこうして健康になる

わたしたちが治療したり、また、ミラクル体操(健笑オリジナル体操)などをおすすめし、実行 なさった方は健康になっていきます。治療や体操が刺激となって、体を健康状態に保とうという働きが強くなるのです。

ここで、健康になってゆく過程を知っておいてほしいと思います。 治療や体操のあと、いちばんに感じることは、だるくなったり眠くなったりすることです。 体中がぐったりと疲れたような感じになるのですが、いつもの疲労とは違ってどこか快感があります。眠っても眠ってもまだ眠れるのがこの時期です。食べることよりも、寝るほうが先決となってしまいます。このような状態を 「弛緩反応(しかんはんのう)」 といいます。 わたしたちも、 初観の方には必ず「今夜はよく眠れますよ」 とつけ加えることを忘れません。
さて、この段階の次にくるのが 「過敏反応(かびんはんのう)」です。 熱が出たり、下痢をしたり、体中が汗ばんだり、就寝中に寝汗が出たり、ときには痛みが起きたりします。 初観の方は、二度目の治療をしたらよけいひどくなったなどと、思い違いをされる場合があります。 それでも、その方のお話はきちんと聞いてあげ、そのうえで健康への過程にいる仕組みを説明しますと、納得してくださいます。

このあとにくるのが「排泄反応(はいせつはんのう)」です。体の老廃物や毒素などが体外に排泄されます。多くの場合は汗になって出てきます。発汗をうながすために、愛泉道院では夏でも温浴機を利用して汗をかくようにお願いしています。 汗のほかにも、アカが増えて肌着が汚れる、爪がよく伸びる、フケが多くなる、体臭が強くなるという、ふだんと違った感じがする場合があります。 大便の色も赤、黄、緑、茶、黒と、体調によって変わります。

とくに第一段階の眠いときは、何も考えず、極力あせらず眠っていただきたいのです。動きたくなる気持ちが出てくるまで動かず休息します。これこそが自然な経過の重要なポイントなのです。